結婚してパートナーと一緒に生活していると、
パートナーのちょっとした違和感のある行動はすぐに異変として伝わりますよね。
「なんだか怪しい・・・」と探偵に浮気調査を依頼したら
なんと浮気相手とラブホテルへ何度も行ってる映像を入手・・・。
路上キスしている映像や抱き合って親密そうにしている映像など
きっちりと映像に収めて証拠はばっちり。
探偵の調査報告書もあるし・・・
この段階ではじめて、これまでのパートナーの浮気に対する精神的苦痛を訴えて、
浮気相手へ慰謝料を請求をすることになります。
では、浮気相手への慰謝料の請求はどうやったらよいのでしょうか?
請求パターン3ステップを以下にまとめてみました。
示談(じだん)が成立すれば、その時点で慰謝料がもらえますが、
もし、うまくいかないという場合は調停(ちょうてい)へと進みます。
調停で話し合いがうまくいけば、その時点で慰謝料をもらう権利が発生しますが、
ここでうまくいかないと裁判で争うことになります。
そして、裁判で勝訴すると慰謝料をもらえる権利が発生しますが、
もし、十分な証拠を用意できないと敗訴することになり、
慰謝料をもらえなくなってしまいます。
ですので、勝訴するためにも決定的証拠を浮気調査の段階できっちり
揃えることが大切ということになります。
示談⇒調停⇒裁判の3ステップを初めての方にもわかりやすく解説!
ステップ1:示談(じだん)
示談とは加害者と被害者が話し合って、
お互いの妥協できる金額を加害者が被害者に支払うことで
お互いが納得して和解することです。
この段階では浮気相手と直接会えるのかどうかで
示談交渉の進め方が変わってきます。
浮気相手と直接会える場合
浮気された側が浮気相手に対して連絡を取れる場合は
話し合いの場をつくって、慰謝料を支払ってもらえるのかどうかを確認しましょう。
そして、慰謝料の支払いをしてもらえるとなった場合には
口約束では必ずといっていいほど後日「言った、言わない」で揉め事になりますので
きちんとした”物的証拠”をとっておくことになります。
そのために必要なのが示談書(和解契約書)です。
示談書(和解契約書)を作成したら浮気相手に渡して
その場で名前と住所の署名と捺印をしてもらってください。
そして、浮気された側も名前と住所の署名と捺印をします。
なお、作成するときは、弁護士などのプロに作成してもらったほうが
失敗がないので、おすすめです。
浮気相手と直接会えない、会いたくない場合
浮気された側からみれば、恨みつらみの原因である浮気相手と会いたくないのが心情だと思います。
また、浮気相手側も会いたくないといってくる可能性もあります。
そんなときに示談交渉をどうすればよいのかですが、
まず、有効なステップとして内容証明郵便で慰謝料の請求をすることが挙げられます。
しかし、この内容証明郵便は書面の内容が公的に証拠として保存されるので、
浮気相手に慰謝料請求をしたという証明になる反面、
日ごろの鬱憤晴らしのために脅し文句を書いてしまうなど
浮気された側にとって不利な記述をした場合、
かえって慰謝料請求ができなくなるという落とし穴もあります。
ですので、内容証明郵便での慰謝料請求は、
プロの弁護士に依頼することで失敗しないので安心です。
この内容証明郵便を浮気相手に送付すると、受け取った側は
かなり動揺しますし、作成した弁護士の氏名が差出人となれば
相当なインパクトを浮気相手に与えることになるので
示談が進む可能性が高くなります。
ステップ2:調停(ちょうてい)
内容証明郵便を送付した後、浮気相手が応じない場合や
示談交渉をしても慰謝料を支払う意志が浮気相手にない場合などは
次のステップとして調停へとすすみます。
調停とは、加害者と被害者の折り合いがつかないときに
第三者である(裁判官と調停委員2名)が間にはいることによって
和解の手助けをしてくれる制度です。
調停の種類には民事調停・家事調停・特定調停の3種類がありますが
浮気に関する調停は民事調停(みんじちょうてい)です。
調停の費用は格安で収入印紙や切手やその他必要な書類を揃えても
5000円くらいで収まる場合が多いです。
ですが、基本的に裁判官はその場には立ち会わず、
調停委員が主に調停に立ち会います。
一般市民のなかでも知性が高い市民がメインとなって選ばれた男女1名ずつ合計2人の調停委員は
加害者と被害者のお互いの言い分を聞きながら
中立的な立場で判断しつつ、アドバイスをしたり、説得したり、妥協案を提案したりします。
主に、浮気された側が浮気相手の住所を管轄する簡易裁判所で
調停の申し立てをすることになります。
調停では加害者と被害者が待合室などで会うことなく、
主に調停成立で一時的に同席することはあるケースもありますが、
調停委員が加害者と被害者の言い分を交互に聴きますので
直接会話をしなくて大丈夫です。
そして民事調停で浮気相手が話し合いに応じ慰謝料を払うことになれば
その時点で調停調書が作成されます。
もし調停で慰謝料を払ってもらうことが確約できたとしても
なかなか支払に応じなければ、
この調停調書が効力を発揮して強制執行を行うことも可能です。
ステップ3:裁判(さいばん)
もし、調停でも浮気相手側が話し合いに応じず不成立となってしまったら
そこではじめて裁判ということになります。
浮気相手への訴訟は民事裁判なので地方裁判所になります。
そしてパートナーとの離婚調停や離婚訴訟は家庭裁判所が管轄になります。
ただしパートナーの不貞行為の離婚訴訟と浮気相手への慰謝料請求訴訟を
家庭裁判所で行うことも可能です。
この辺はケースバイケースの対応となりますので弁護士に相談されてみると良いでしょう。